第3話 価格と価値

子どもにお金のことを わかりやすく伝えるためにこの記事を書いています。

そこで気になっているのが、似ているけどまったく違う価格と価値について考えてみました。

むずかしいけど 子どもには伝えておきたい。

お金に興味を持ち出すと少し気になるのが 「お金がすべてではない」ことも伝えておきたいと思います。 子どもが純粋に受け止めてくれる時期に、伝えることができたらいいなと感じます。  

価格は、 売る人が決める。

価格(ここでは物の値段)は、ものを売る人が決めるもの、お金の大きさという表現ではどうでしょう。見方を変えると、将来売る人になれば、自分で売る値段を決めることができるわけです。物を売る人、物を買う人がいることを 知ってほしいと思います。

価値は、 買う人が決める。

お店に物が売っていて 「高い」「安い」と大人たちは簡単に言葉にします。ですが何を基準にして高いと感じるのか、安いと感じるのか、 人それぞれ違うということを付け加えて教えることができたらいいなと思います。

例えば Aさんは とても暑い日に、10キロの山道を歩いて のどが渇いてヘトヘトでした。 やっとお店があったとします。 お店にはすべて500円と書かれていました。

売っているのは ケーキと 500mlのお水です。Aさんが持っているのは500円だけです。どちらを選びますか?

価値は、 変化する。

山で、500円のお水を買ったAさんは、やっと家にたどりついてシャワーを浴びてお昼寝をしていました。そこへ、さっきの山の中のお店の人があとをつけてきて もう1本お水を買ってくださいとやってきました。「安くして400円にしておきます。」さて 買うでしょうか?

「価値」を、味方にして会話する。

そこで 「価値」という言葉を、使う練習をしてみてはどうでしょうか?例えば 家族で出かけて外食をしたとき、「あー、今日のお昼ご飯は、お腹空いていたのでの価値のある〇〇〇〇円だった。」「今日の公園での1時間は、パパはよく運動できたので価値のある時間だった。」「この漫画は、 とても価値のある漫画だったなぁ。」と、こんな感じです。漢字を習うまでは、「かち」という音から入ってくるイメージは勝ち負けのかちだと思うかもしれませんが、漢字を習うようになれば、理解ができるようになると思います。子どもは大人が魅力的に感じているものをまねしようとします。お金の知恵を詰め込む前に、知っていてほしい言葉です。